当社グループは、CSR報告書から統合報告書への移行を機に、2019年にマテリアリティを特定しました。
持続可能な社会の実現に向け、気候変動への対応をはじめとする社会課題が刻々と変化していることを勘案し、2022年度を初年度とする中期経営計画「Challenge 2024」の策定と合わせて見直しを行いました。特定したマテリアリティに対して「ESG経営の高度化」「事業インフラの再構築」の2つの戦略を構築し、ポートフォリオ経営を実行してまいります。
マテリアリティ特定プロセス
STEP1社会課題の洗い出し | 世界共通認識であるSDGsやIIRCの国際統合報告フレームワーク、GRIガイドラインなどを参照し、社会課題の洗い出しを行いました。 |
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STEP2マテリアリティマップの 作成 |
洗い出した社会課題のなかから、当社グループの経営理念や現在の自らの強み、中長期的なありたい姿を踏まえ、ステークホルダーにとっての重要性・当社グループにとっての重要性の観点からさらなる取り組みが必要と思われるものを絞り込んでマッピングし、それらをどのように言語化すべきか議論を重ねました。 |
STEP3経営の意思決定 | 抽出された課題をサステナビリティ委員会および取締役会において審議・決議し、右記の新たなマテリアリティを特定し、新中期経営計画のなかで開示しました。 |
マテリアリティ
Environment環境
マテリアリティ:豊かな社会創造への貢献
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対応する社会課題 | 2030年に目指す姿 | リスク | 機会 | 定性目標 | 取り組み | KPI(重要業績評価指標) | 目標年 | 2022年度実績 | 2023年度実績 | 貢献するSDGs |
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豊かな社会の創造に対応した製品を生み出し、便利で安心な生活・社会の実現に貢献 | 生活・社会の変化や技術革新により製品が陳腐化する | 変化する生活や環境、社会に対応した製品を提供し、企業価値増大を実現する | 生活、環境、スマート社会に貢献する製品の上市 | 価値創出に向けた研究開発能力の強化 | 10製品群(生活環境貢献製品5製品+スマート社会貢献製品5製品)の創出 特許出願30件 |
2024年度 | 製品創出件数 3件 特許出願件数 13件 |
製品創出件数 1件 特許出願件数 7件 |
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環境に配慮したサプライチェーンを実現させ環境保全に貢献 | 温暖化や水資源枯渇などの環境問題および人権・労働などの社会問題が顕在化・深刻化する | 社会問題の解決に貢献するモノづくりやサービスの提供、調達といった活動を推進し、企業価値増大を実現する | サプライチェーンにおける環境活動の把握 | サステナブル調達アンケートの実施 | 調達金額ベースで70%の取引先に実施 | 2022年度 | 75% | 75% | |
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原単位および総量でのエネルギー、水資源の削減が進み、社会に貢献している | 気候変動対策や環境配慮を行わないことにより、サプライチェーンやステークホルダーからの信頼性が低下する | 環境負荷低減に寄与するサプライチェーンの実現や製品の提供により企業価値増大を実現する | CO2排出量の削減 | カーボンニュートラル推進部署の設置 | 2013年度対比46%削減 (Scope1・Scope2) |
2030年度 | 40% | 38% | |
カーボンニュートラル | 2050年度 | |||||||||
再生可能エネルギーへの切り替え | 再生可能エネルギー設備導入計画の推進 | 再生可能エネルギー使用率 目標の設定 |
2023年度 | 再生可能エネルギー 使用率目標設定の活動 |
再生可能エネルギー 使用率目標設定の活動 |
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重大環境事故撲滅 | 環境リスクアセスメントと教育の実施 | 0件 | 毎年 | 0件 | 0件 | |||||
環境法規・環境規制の違反撲滅 | 0件 | 毎年 | 0件 | 1件 |
Society社会
マテリアリティ:安心・安全で活き活きとした職場環境づくり
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対応する社会課題 | 2030年に目指す姿 | リスク | 機会 | 定性目標 | 取り組み | KPI(重要業績評価指標) | 目標年 | 2022年度実績 | 2023年度実績 | 貢献するSDGs |
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従業員が健康にいきいきと働いている | 役職員の健康悪化や、仕事のやりがい・働きやすさの低下による組織パフォーマンスが低下する | 役職員の満足や健康経営によって組織パフォーマンスを向上する | 従業員エンゲージメントスコア向上 | エンゲージメント調査実施とフィードバック | スコアの継続的向上 | 毎年 | 調査の継続実施 | 調査の継続実施 | |
人財資本への積極的投資 | 多様な育成プログラムの実行 | 人財投資額一人当たり20% 増加(2020年度対比) |
2024年度 | 一人当たり27%増加 | 一人当たり50%増加 | |||||
従業員の健康増進 | 定期健康診断受診促進と受診率管理 | 100% | 2026年度 | 97.9% | 99.4% | |||||
喫煙者の削減 | 禁煙プログラムの実施 | 喫煙率5% | 2026年度 | 32.8% | 31.3% | |||||
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人財多様性の推進と公平公正な人事処遇により、多様な人財が育ち、職場が活性化している | 多様な能力・スキルを持つ人財を確保できず、組織能力向上・企業価値増大を果たせない | 多様な能力・スキルを持つ人財が活躍することにより企業価値増大を実現する | 新卒採用における女性採用比率の向上 | 採用活動における認知向上策の実行 | 30%以上 | 毎年 | 36.4% | 45.5% | |
女性管理職比率の向上 | 登用候補者の拡大 | 3%以上 | 2024年度 | 1.77% | 2.6% |
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「一億総活躍社会」に向け、従業員が多様な働き方を選択し、職場が活性化している | 働き方の選択肢が少ないことにより、組織能力向上・企業価値増大を果たせない | 多様な働き方が選択できることで「働きやすさ」を向上させ、組織パフォーマンス向上につなげる | 社員の育休制度利用率向上 | 従業員周知、管理職教育の実施 | 100% | 2024年度 | 81.3% ※女性100% 男性80.0% |
100% |
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無事故・無災害を継続し、社会から信頼されている | 事業が中断する | 安定した供給体制を実現することで、企業価値増大を実現する | 重大な労働災害撲滅 | 安全パトロール実行と発生事象の分析とフィードバック | 休業災害0件 | 毎年 | 2件 | 5件 |
マテリアリティ:社会との共生
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対応する社会課題 | 2030年に目指す姿 | リスク | 機会 | 定性目標 | 取り組み | KPI(重要業績評価指標) | 目標年 | 2022年度実績 | 2023年度実績 | 貢献するSDGs |
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安全で高品質な製品の供給を継続し、お客さまから信頼されている | 品質・安全性能の低下等により社会的信用が失墜する | 品質・安全性能の価値ある製品を提供し、企業価値増大を実現する | 品質クレームの撲滅 | クレーム発生事象の分析とフィードバック | 重大な品質クレーム0件 | 毎年 | 0件 | 0件 | |
グループ全社の生産・品質リスク管理体制の強化 | 生産・品質リスクの洗い出しと継続的な管理 | 月次での生産・品質会議開催 重大リスク対応状況のフォローアップ |
毎年 | リスクマップ 改訂と重要 取り組み リスクの選定 |
リスクマップ 改訂と重要 取り組み リスクの選定 |
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重要リスクの選定と分析の強化 | リスクの収集・分析、重要リスク選定を行う グループリスクマネジメント委員会の設置 |
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フェア・ディスクロージャーの徹底と建設的な対話のもと、ステークホルダーから評価されている | インサイダー取引等により公正な取引が妨害されるとともに、社会的信用が失墜する | ステークホルダーとの建設的な対話や、ステークホルダーについての理解を深めることで、企業価値増大を実現する | ステークホルダーへの当社事業への理解促進 | 決算説明・個別IRミーティング・スモールミーティングの開催 | 積極的・能動的に継続実施 | 毎年 | 継続中 | 継続中 | |
統合報告書の発行 | 毎年発行 | 毎年 | 継続中 | 継続中 | ||||||
決算資料の英文化 | 継続 | 毎年 | 継続中 | 継続中 | ||||||
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社会貢献活動を推進し、地域において理解・評価されている | 事業展開地域からの信頼性の低下により、事業活動が継続できなくなる | 事業展開地域のコミュニティから信頼を獲得し、事業を安定させ、企業価値増大を実現する | カーボンオフセットに向けた活動の推進 | 事業展開地域に根差したカーボンクレジット導入の検討 | 継続 | 毎年 | 継続中 | 継続中 | |
将来ある学生への就学環境の提供 | 給付型奨学金制度の実施 | 継続 | 毎年 | 継続中 | 継続中 |
Governanceガバナンス
マテリアリティ:信頼性・透明性・収益性のある経営基盤の強化
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対応する社会課題 | 2030年に目指す姿 | リスク | 機会 | 定性目標 | 取り組み | KPI(重要業績評価指標) | 目標年 | 2022年度実績 | 2023年度実績 | 貢献するSDGs |
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変化する社会に対応したコーポレートガバナンス体制を構築し、成長を持続している | コーポレートガバナンスの高度化に対し迅速かつ機動的に対応できず、中期的に企業価値を棄損する | 変化する社会に対応したコーポレートガバナンスを継続推進し、企業価値増大につなげる | 取締役会の実効性の向上 | 取締役会の実効性評価実施 | スコアの継続的向上 | 毎年 | スコア向上 | スコア向上 | |
コーポレートガバナンス・コードの遵守 | コーポレートガバナンス報告書の定期的な見直しと適切な開示 | 継続 | 毎年 | 継続中 | 継続中 | |||||
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コンプライアンス意識が浸透し、法令等遵守・変化する社会規範に対応している | 法令違反、不祥事等の発生により、大きな損失が生じたり、場合によって企業継続に支障が生じる | コンプライアンスの徹底、法令違反や不祥事発生の未然防止を図り、企業価値増大につなげる | コンプライアンス経営の推進 | コンプライアンス規範の整備・周知 | グループ全社に対するコンプライアンス研修の実施 | 毎年 | 継続中 | 継続中 | |
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高度化・複雑化するサイバー攻撃に対応するとともに、DX推進による事業機会・収益機会を獲得している | 重大なサイバーセキュリティインシデントの発生により、大きな損失が生じたり、場合によって企業継続に支障が生じる | インシデント発生の未然防止を図り、DX推進による組織パフォーマンスの向上、企業価値増大を実現する | サイバーセキュリティ経営者ガイドラインを指標にした高度化 | サイバーセキュリティ経営者ガイドライン遵守とDXの推進 | 全40項目に対し、4以上の評価達成 | 2024年度 | 6項目達成 | 9項目達成 |