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代表取締役社長 金子 洋文

売上高・営業利益・親会社株主に帰属する当期純利益グラフ

カーリットグループでは、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた対策の立案・実施にあたり、従業員とその家族、お取引先、地域社会等のステークホルダーの皆さまの安全を最優先とし、その上で政府の方針や行動指針等に則り対応方針を決定し、社会活動等の維持に向け、感染リスク軽減策を講じた上で、適切な事業継続を図っております。
上記に基づき危機対策本部を設置し、従業員の感染リスクの軽減ならびに感染拡大の防止に向けた施策を決定しております。また、社内周知と実行の徹底に向け、決定した内容は都度全従業員に発信し、適宜当社ホームページ上に掲出しております。

2022年3月期の見通しについて

当社グループは、2019年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「ワクワク21」を策定し、2022年3月期はその最終年度に当たります。
策定時の数値目標につきましては、米中貿易摩擦による当初想定の相違、新型コロナウイルス感染症の影響、新製品の立ち上げの遅れ・計画変更等により大きな乖離が発生しており、2022年3月期の連結業績予想を以下の通りとしております。
なお、2022年3月期の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用いたします。
引き続き新型コロナウイルス感染症の収束の目途が立たない状況が続いている中、個人消費の落ち込みやリモートワーク等、行動様式の変化に伴う需要動向の変化について、先行きの見通しが困難な状況が続くものと予想されています。
一方、5G・IoT・AI等により半導体関連の需要は旺盛なものの、世界的な半導体不足による各産業への影響も予断を許さない状況です。
これらが当社グループの業績に与える影響として、化学品事業部門においては、オフィス関連製品向けは低迷が継続するものの前年よりは回復、自動車や半導体関連向けは引き続き堅調、ボトリング事業部門において需要低迷は継続するものの前年ほどの急激な需要低下はないものと予想、産業用部材事業部門およびエンジニアリングサービス事業部門は堅調に推移するものと予想します。またリモートワークの更なる推進、新製品の早期上市に向けた取り組み等を実施してまいります。

2022年3月期連結業績予想(単位:百万円)

今後の取り組み

■体制強化に向けた施策

中期経営計画「ワクワク21」では、当社の持続的成長に向け、「利益指向で事業の足場固めを積み重ね、新たな取り組みに向けた経営資源の投入を促進する」という基本テーマを掲げております。
事業構造の見直しや費用の削減による収益性の向上と、「選択と集中」による新規事業の展開と既存事業の周辺拡大を加速してまいります。
その施策として、今年度より、R&Dセンターをカーリットホールディングス(株)から中核事業会社である日本カーリット(株)に移管いたしました。開発テーマを化学品分野に特化し、「開発」・「製造」・「販売」が三位一体となって新製品の上市に取り組んでまいります。
また、当社グループの成長戦略に基づいた情報収集を行い、新たな事業の探索に向けたコーディネートを担うことを目的に「新事業戦略室」を発足いたしました。

■今後の注力分野

まずは、機能性材料の新製品です。長年培ってきた技術と知識を活用し、導電性高分子材料・イオン液体・機能性色素などの機能性材料の開発と製品化を進めております。これらは、海外からの需要も多く、高い収益性が期待できる製品群となっております。さらに技術改良を加え、次世代の通信や情報端末に対応した製品開発を進めてまいります。
日本カーリット(株)は日本MA–T工業会に加盟いたしました。MA–T®とは、日本で開発された革新的な酸化制御技術で、これを利用した殺菌・消毒剤は、新型コロナウイルス等に対する殺菌効果も確認されるなど、感染制御においても期待されております。同社では、亜塩素酸ナトリウムを主成分とした原料の供給を通じて、MA–T®の幅広い用途展開と普及をサポートしてまいります。
同社ではロケット推進薬の開発にも注力しております。固体推進薬原料である、過塩素酸アンモニウムの国内唯一のメーカーとしての技術と経験を活用し、今後国内において期待される民間ロケットへの採用に向けて開発を進めております。
また、危険性評価のリモート試験サービスを開始いたしました。試験の状況をリアルタイムでオンライン配信することにより、お客様の移動時間と出張費用の削減などに繋がる優位性を訴求し拡販に努めます。
(株)シリコンテクノロジーでは、シリコンウェーハをインゴッド製造からスライス・研磨までの一貫生産体制を強みとしております。これを活用し、自動車やスマートフォンなどの多様なセンサーに用いられ、成長性の著しいMEMS(微小電気機械システム)に向け、新たに「高平坦度ウェーハ」の生産を開始いたします。今年8月からの本格稼働を目指しております。

今後の注力分野

■株主の皆さまへ

創業者である浅野総一郎は、“何度失敗してもその度に奮起して立ち上がり、決して諦めず力を尽くして社会に必要なものを興す”という「奮闘努力」の精神で、度重なる挫折にもめげることなく事業を成功に導きました。創業者の不屈の姿勢に倣い、社会を取り巻く環境が厳しさを増している今こそ、原動力である全従業員の力を結集して難局に立ち向かってまいります。活気あふれる職場から社会に必要とされる製品・サービスの提供を行うようグループをあげて邁進いたします。
株主の皆さまには、引き続きカーリットホールディングスにお力添えを賜りたく、心よりお願い申しあげます。